大寧護国禅寺

盤 石 橋ばんじゃくきょう

本堂に通じる第一の橋を盤石橋ばんじゃくきょうと言います。 全長14.2メートル、幅2.4メートル。橋下に大寧寺川の渓流が美しい。
自然石を巧みに組み合わせた橋の工法が見事です。かってこの橋は、岩国の錦帯橋、山口にあった虹橋と並ぶ「防長三奇橋」のひとつに数えられました。 橋の巨石に漢詩と建設の記録が刻まれています。
盤石橋が出来たのは寛文8年(1668年)、燈外とうがい和尚の時代。宝暦14年(1764年)、呑海どんかい和尚のとき再建されています。
燈外和尚の作といわれる漢詩の意味はあらましは、つぎのとおりであります。

 「山から石を掘り出して新しい橋がかかった。この橋は煩悩を断ち、世俗の汚れも断ち切る。この橋によって、趙州じょうしゅう禅師にちなむ公案が実現できよう。橋はロバもウマも、一切の生命あるものを渡すのである。」

この詩には、中国宋時代(10世紀ごろ)の仏教書「碧厳録へきがんろく」から、中国趙州に住む従信じゅうしん禅師の故事が引かれている。
なお、本堂への第二橋(白蓮池)、第三橋(放生池)は、どちらも、盤石橋より二年前の寛文六年にかけられている。

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